yai

 

yai : 卵

玉子と書く人もいますね。

例文:
Nyoka amelila yai la kuku wangu.
ヘビが私のニワトリの卵を食べた

昔は、といってもつい数十年前までですが、日本ではバナナと卵は高級品でした。病気見舞いに、化粧箱にもみ殻を敷き、そこに卵を入れてもらって、持って行ったりしていましたものね。

東アフリカの卵の値段は、そこまで高くはないですが、『家族が毎朝一人1~2個の卵を食べられるという家庭がたくさんある』とは言えないほどに、十分高いです。
日本と同じぐらいの単価ではないかなと思うので、他の食料品の値段と比較すれば、高いものの中に入ると思います。

東アフリカで皆さんが驚くのが、卵黄が白っぽいこと。
気分的に、黄身の色が濃ければ濃いほど美味しそうに、且つ栄養価が高そうに、感じてしまいますよねぇ。
でも実際には、黄身の色というのは餌に左右されるだけで、栄養価、ましてや美味しさには関係ありません。

でも、黄身の色が薄いと、困ることがあります。
それは、クリーム・カラメル(カスタード・プディング、プリン)を作るときです。
黄色みが薄いと、本当にまずそう…

タンザニアにいる頃、目玉焼きも美味しそうに見えないし、クリーム・カラメルだって美味しそうに見えないし…、ということで、フード・カラーを使っていました。
目玉焼きには使えませんが、プディングなら黄色く色づけることができますからね

スポンジ・ケーキだって、白っぽい仕上がりで、まるでエンジェル・ケーキのような色に仕上がるんですよ。

ある日、義兄がうちにやってきました。
この人は、日本でいうと外務事務次官にあたる要職にある人なのですが、奥さん、つまり義姉が、家で養鶏場をやっていました。その取引のことで我が家の近くまで来たので顔を見せてくれたのです。

彼が言うには;
高い飼料を与えると卵の黄身の色を濃くすることができる。が、卵の卸値は当然高くなる。普通の人たちが買い物するような地域では、高い卵は売れない。しかし、外国人が買い物に来る地域では、より黄身の色の濃い卵が好まれるし、彼らは高くても買う。だから、うちも高い卵をこの地域に卸している。

実はその少し前に、我が家の近くの小さなお店で卵を買うと、黄身の色が濃いことを発見していたのです。義兄にいうと、やっぱりそこにも卸しているとのことでした。

栄養価や味に変わりがなく、ただ値段が高いだけの黄色い卵を買うか、安い、白っぽい卵を買うか…
でも、黄色い卵が手にはいると分かれば、フード・カラーで着色するよりはベターだろうと思い、高い方を買うようになりました。

Jicho la ngamia/nb’ombe ラクダ/ウシの目
こんな名前の料理があります。何か分かりますか?
レシピはこちらに  Africa想い出部屋

ロッジやホテルでの朝食の時、卵は目の前でお好みに料理してくれるところがあります。
オムレツの中身を指定したりできる訳ですが、そこでシェフに目玉焼きを頼むとき、fried eggs と言わないで、上の言い方をしてみてください。
きっとウケますよ

 

2012年11月13日 | カテゴリー : Y 始まり | 投稿者 : nyamburra